英語のアウトプットにおすすめの練習方法やアプリ|教材も紹介
日本人の多くは英単語や文法を覚えたり問題を解いたりするインプット学習は得意でも、実際に英語を話すアウトプット学習は苦手です。
英語は覚えるだけではなく話せてこそ使えますし、学習の成果も得られます。
そこで英語のアウトプット練習におすすめの方法やアプリ、教材などを紹介していきます。
英語のアウトプットの重要性
英単語をたくさん覚えているのに、文法もしっかり分かっているのに、いざ英語をしゃべろうとしてもうまく話せないというのは、アウトプットの練習ができていないことが原因です。
アウトプットが重要といわれるのは、4つの効果があるからです。
- 自分が分かっていない単語や文法に気がつける
- 英語の文法を頭で処理する統語処理能力を高められる
- 自分が身につけている英語の知識を試すことができる(仮説検証)
- 自分の英語知識の間違いに気がつける
これらの効果は、読んで書いて覚えるというインプットでは得られません。
アウトプットは自分で英文を作って話すという行為なので、英文が作れなければ間違いや足りない知識を知ることができますし、頭で英文を作るので英語脳を鍛えられます。
また、試験ベースの英語レベルではなく、自分の知識で本当に通じる英語が話せるか…という英語レベルを確認することもできます。つまりアウトプットは英会話で必須かつ重要のです。
目的別:英語のアウトプットにおすすめの練習方法
アウトプットは、自分の中に蓄積している知識やノウハウを、「話す」書く」などのアクションによって外に出すことです。
といっても、ただ漠然と英文を発話したり問題を解いたりしているだけではアウトプットとは言えません。
日本の英語教育ではインプットの授業がメインなのでアウトプットのやり方が分からないという方も多く、これが日本人の英語力の低いと言われる原因となっています。
ここでは、英語学習の目的に合わせた練習方法をご紹介するので、まずはチャレンジしてみましょう。
スピーキングの練習方法
アウトプットといえばスピーキングを思い浮かべるのが一般的です。
日本人がもっとも苦手とするスピーキングは、通じる英語が話せるようになるためにも、しっかり強化しておきましょう。
まずレベルに合わせた英文を読む
スピーキングの練習といっても、いきなりスピーチはできません。まずは自分の英語レベルに合わせた英文を読む練習から始めましょう。
最初は短いフレーズが多い童話などでもいいので、とにかくすらすらと読めるようになるまで読み込んでください。
読み込んでいくと文章の構成で文法や単語の使い方が理解できるようになり、スムーズなスピーキングに役立ちます。
シャドーイングをする
英文がすらすらと読めるようになったら、次は音声の英文を聞き取ってそのまま声に出す練習を行なうシャドーイングにステップアップしましょう。
シャドーイングは、第二言語学習の研究においてもっともスピーキング力を向上させる練習方法といわれています。
もともとは、プロの通訳を目指す人のトレーニング方法なので、リスニング力もアップできます。
簡単な和文を英語に訳して話す練習をする
シャドーイングで発音やイントネーションを体得できたら、次は簡単な和文を英語に訳す練習をしましょう。
これは口頭英作文というスピーキングの練習方法で、思ったことを英語に訳して話す癖をつけることができます。
和文は日常生活で使うような、簡単なフレーズで大丈夫です。
- 「今日は何をしていたの?」(What did you do today?)
- 「このケーキ美味しそう」(This cake looks delicious.)
こういった和文でも、英語に訳すと文法をきちんと使いますし、日常会話で使える熟語を覚えるのにも役立ちます。
最初は訳すのに時間がかかるかもしれませんが、続けていくと、思ったことを瞬間的に英語にする習慣が身につくので、英語で話すときも会話がスムーズになります。
ライティングの練習方法
ライティングのアウトプットは、とにかくたくさん書くという練習方法をしている方が多いようですが、それだけだと学べる単語やフレーズが偏ってしまいます。
ライティングはただ英語が書けるようになるために練習するものではなく、英文を書けるようになることが目的なので、それに即した練習をしていきましょう。
英語教材の問題をたくさんこなす
まずは、英語教材の問題をたくさんこなしてください。
簡単な英文問題であれば、インターネット検索をするとたくさんの学習サイトがヒットするので、いろいろな問題に挑戦してみましょう。
初級から中級レベルの問題であっても、数をこなすことで英文を作成する基礎ができていきます。
参考書や学習アプリを活用してもいいですし、英会話スクールであれば幅広いレベルの教材が揃っているので、ライティングの土台をしっかりと完成させたい方は利用を検討してみても良いでしょう。
英語日記をつける
第二言語のライティング学習方法として推奨されているのが、英語日記をつけることです。
やり方はとても簡単で、日本語ではなく英文で書くようにするだけです。
最初は短いフレーズしか書けないかもしれませんが、まったく問題ありません。
2フレーズでも3フレーズでも、毎日書き続けることで英文に慣れてくれば、長いフレーズを何行も書けるようになってきます。
英語日記は自分で文を考えるので、英作文能力もアップしますし、分からない単語や文法をその都度調べることで知識もどんどん深まります。
ポイントは、最初から長い文章や難しい表現をしないことです。英語日記は続けることが大事なので、外人になった気持ちで楽しみながら書いてみましょう。
和文を英文に訳す練習をする
英語日記を書くことに慣れてきたら、次は和文を英文に訳す練習に入ります。
英語日記でもライティング力や語彙力をアップすることはできますが、自分で考えて書く英文だと、どうしても使用する単語や文法の幅が狭まってしまいます。
和文を英文に訳せば、普段自分が使わないフレーズを英文に起こさなくてはいけないので、ライティング力を強化できます。
題材とするのは問題集でもいいですし、自分の好きなジャンルの本や雑誌でも構いません。
料理本の和文を英文に訳せば、料理で使う専門的な英語を覚えられますし、新聞であれば難しい単語やフレーズを習得できます。
多彩な和文を英訳するアウトプットは自分の語彙量も増やせるので、一石二鳥の効果が得られます。
日常生活に取り入れやすい英語アウトプットの練習方法
アウトピットの練習方法は、目的に特化したトレーニングだけではなく、日常生活の中で取り入れられるものもあります。
アウトプットの練習量を増やしたいけど時間がない、インプットと同時進行で練習したいという場合は、毎日の生活で無理なくできる練習方法を実践しましょう。
独り言を英語で言う習慣をつける
人間は、意外に独り言を口にするので、それを英語で言う習慣をつけるとアウトプット練習になります。
最初は、日常のささいなことや気持ちを英語で訳すだけでも十分です。
- 「I am sleepy」(眠い)
- 「I am hungry」(お腹が空いた)
など簡単なものから始めて、慣れてきたらもう少し具体的なことを言えるようにしてください。
- 「I wonder what I should do today」(今日は何をしようかな)
- 「I want to eat something」(何か食べたい)
というように、少しずつ語彙や文法を増やしていくと、とっさの時でも英語が口から出てくるようになっていきます。
SNSは英語で書く
InstagramやTwitterなどSNSを使っている方は、コメントを英語で書くようにするといいでしょう。
英語学習を始めたばかりの方だと、アウトプット練習をしようとしても、語彙量が少ないですし文法の使い方も難しいかもしれません。
SNSのコメントなら文も短いですし調べながら英文作成ができるので、ライティングのアウトプット練習に適しています。
英語でコメントを書いていれば海外の人と繋がれる可能性もあるので、英語をより身近なものにしていけます。
英語のアウトプットに役立つアプリをご紹介
スマホは常に持っているものなので、アプリを活用すれば場所や時間を選ばずにアウトプットの練習ができます。
英語の学習アプリはいろいろありますが、英文を添削してくれたり音声を聞きながら発音できたりするアウトプットに適した機能が搭載されているものはやや限られます。
以下では代表的なものをいくつか紹介しますので、ぜひ練習ツールとして取り入れてみましょう。
アウトプットに特化した機能が満載のスタディサプリ
テレビCMでもおなじみのスタディサプリは、学生向けの講座と社会人向けの英語学習「スタディサプリEnglish」の2つのコースを用意している学習アプリです。
スタディサプリでは、マンツーマンのオンラインコーチが付くサービスや講師の声に基づきワード検索できる機能など、継続しやすい学習環境が揃っています。
アウトプットに関しても、演習機能やレベルに応じた受講プランだけでなく、リスニング強化になるディクテーションやシャドーイング、発音矯正機能などが実装されているので、このアプリを活用するだけでリスニング力やライティング力、スピーキング力の3つを鍛えられます。
無料なのに学習コンテンツが豊富なDuolingo
2年連続でGoogle Playのベストオブベストを獲得したDuolingoは、英語のリスニングやスピーキングをストーリーで進めながらレベル上げをしたり、スキルポイントをもらってゲーム感覚で楽しく学べる英語学習アプリです。
問題の英文は読み上げ機能が付いていますし、自分で発音する演習問題もあるので、効率よくアウトプット練習ができます。
辞書機能などはありませんが、分からない問題はヒントを出してくれるので、気軽に英語学習を進めたい初心者の方にもおすすめです。
キャラクターと英語で話せるスピークバディ
スピークバディはAIキャラクターと英会話をしながら学習を進められるので、対人だと緊張してうまく話せないという方でも気軽にスピーキングを実践できます。
シーンに合わせてシナリオが豊富に揃っているので、旅行やビジネス、日常などあらゆるシチュエーションで使える英語を学べます。
学習コンテンツが豊富なのも魅力ですが、学習カリキュラムを作成してくれるので英語レベルを着実にアップさせたり、発音機能でチェックをしてくれたり、アウトプットトレーニングのモチベーションを維持しやすいのもスピークバディの特徴です。
スピーキングを強化できるトーキングマラソン
スピーキングの強化に特化したトレーニングが実践できるのが、トーキングマラソンというアプリです。
このアプリは、「6秒レスポンス」で瞬発力を鍛え、「75,000語トーキング」で発話量を増やし、「520フレーズ」で英会話のフレーズをしっかり学ぶことができます。
音声認識の判別システムを導入していますから、問題を解いたり覚えたりしながらアプリに話しかけるだけなので、効率よくアウトプットの自主トレを進められるのが魅力です。
まったくの英会話初心者には少しハイレベルな内容ですが、英語学習の土台ができている人、英語を理解しているけど会話が出来ない人におすすめです。
英語のアウトプット練習方法は教材を活用するのもおすすめ!
アウトプット練習は、特別な教材がなくてもできます。
しかし、より分かりやすいステップで間違いなく練習を進めたい、という場合は教材を活用するのもおすすめです。
英語教材は高額というイメージがありますが、リーズナブルなものもあるのでアウトプット練習を強化したい方は上記で紹介した練習方法のプラスαで使ってみるといいかもしれません。
ダウンロードですぐに始められる「イングリッシュ・リブート」
イングリッシュ・リブートは、英語を話すための土台を固めるための独自メソッドで、文法パターンを活用しながらアウトプットトレーニングができるダウンロード形式の教材です。
トレーニングはステップ1のリスニング、ステップ2のリピーティング、ステップ3のシャドーイング、ステップ4のプラクティス、ステップ5のディクテーションに分れているので、自分のレベルに合ったステップから始められます。
プラクティスでは、和英翻訳や英和翻訳、文法パターンの変化など12個のレッスンが入っているので実践的な英語を身につけられます。
これだけの学習ボリュームで、価格は4,980円とかなりリーズナブルなので、価格を気にせず始められるおすすめ教材です。
現役通訳が開発した「YouCanSpeak」
YouCanSpeakは、現役通訳として活躍しているドクター・キノシタ独自の理論(※)に基づいた学習システムを採用している英語教材で、日本語で示された意味を指定数秒以内に英語で発話するというシンプルなアウトプットトレーニングです。
一見効果がなさそうなトレーニングに思えるかもしれませんが、数秒で英語に変換して声に出すことで頭の中に英語の基礎構造を確立できます。
インターネットがつながる環境であればいつでもどこでも英会話学習ができるので続けやすく、学習成果表もあるので自分の学習レベルの成長もしっかりチェックできるのが特徴です。
早い人で半年、長くても1年でスピーキング力を身につけられるカリキュラムになっていますから、ゴールが決まっているところも続けやすさの秘密です。
作文系アウトプットにおすすめ「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」
シリーズ70万部発行のベストセラー書籍「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」は、名前の通り瞬間英作文(口頭英作文)トレーニングを手軽に実践できる教材です。
いきなり英文を作成するのではなく、700以上の英文が収録されている付属のCDでリスニングトレーニングをしたり、テキストで簡単な文法を復習したりしながら、流れの中で英作文をしていくので英語で話す土台を作ることができます。
中学レベルの英文法が多いので、初級から中級、ペーパーテスト対策しかしてこなかったという方におすすめです。
初歩的なアウトプットトレーニングですが、繰り返し練習することで、英語でのコミュニケーションの基礎を身につけられるでしょう。
アウトプットの練習次第で英語力は大きく変わる!
英語を学ぶ目的は人によって違いますが、どんな目的であっても英語を話せるようになることが最終目的ではないでしょうか。
そのためには、スピーキングや英会話などのアウトプット練習やどこでも利用できるアプリの活用が欠かせません。
ただし自分一人で練習をしていても、発音や本当に伝わる英語が話せているのか不安になることもあるでしょう。
アウトプットを完璧にするには、やはり英会話スクールの指導が必須です。
たとえば、英会話イーオンでは言葉使いのルールと英語を話す自信をつける「L&Aメソッド」を導入して、実践にそくしたアウトプットの練習を行なっています。
こういったカリキュラムがある英会話スクールを利用すれば、正確かつ効果的なアウトプット練習ができるので、アプリなどの学習ツールと併用して活用してみるのもおすすめです。