ターラックは程よく都会で程よく田舎~留学のメリット・デメリットと気になる費用は?
ターラックはルソン島の中部にある都市です。ターラック州の州都でもあり、フィリピンの首都マニラとバギオの中間に位置しています。マニラ空港からはバスで約3時間ほどなので日本からの直行便で行けるという点でも便利です。
ターラックはいわゆる「地方都市」で、マニラほど都会ではなく、かと言って田舎でもない、程よい都会という街です。のんびりとした雰囲気で留学生活が楽しめるということで留学先として人気があります。
このページではターラック留学の魅力や費用についてご説明しています。
ターラックが留学生に人気の理由
フィリピンと言えばマニラが有名ですが、マニラと同じルソン島にターラックはあります。「TARLAC」と書くので、「タルラック」と呼ばれることもあります。
このターラックが留学生に人気の理由を探ってみましょう。
ターラックの基本情報
まずターラックの基本情報を確認しておきましょう。
- フィリピン最大の島ルソン島の中部にありターラック州の州都
- 人口は約32万人(ターラック州の人口は約136万人)
- マニラから北に約60㎞(マニラ空港からはバスで3時間)
- 熱帯性気候で雨季と乾季がある
- 第11代フィリピン大統領コラソン・アキノ氏ゆかりの土地
- かつてはアメリカ軍基地があり、今でもアメリカ人が多い
雨季と乾季がありモンスーンに注意
フィリピンは熱帯性気候で、雨季と乾季に分かれます。特に雨季の7月~10月はモンスーンの影響で雨が多くなります。一方、朝夕は涼しくなることが多く、また自然が多いため木陰や風が気持ちよく感じられます。
第11代フィリピン大統領コラソン・アキノ氏ゆかりの土地
第11代フィリピン大統領であるコラソン・アキノ氏はターラック州の裕福な家に生まれました。父のホセ・コファンコは大農園「ハシエンダ・ルイシタ」を所有していたことで有名です。
後にコラソン・アキノ氏はターラック州知事だったベニグノ・アキノ・ジュニア氏と結婚。夫の死後、コラソン・アキノ氏が大統領に就任します。
今も「ハシエンダ・ルイシタ」では砂糖が作られています。
ターラックが留学先として人気が高い理由
ターラックはさとうきび畑が広がるのどかな田舎町です。
マニラのようなにぎやかさはありませんが、ゆったりとした風景が広がり、しかも治安がいいという点が留学先として人気があります。
また、マニラやクラークにも近いので、いつでも都会に行けるという楽しみもあります。
ターラック留学5つの魅力と1つのデメリット
ターラック留学には、次のような魅力があります。
- 治安がいい
- 物価が安い
- アメリカ人が多く、ネイティブ英語に触れられる
- ショッピングモールやレストランが充実している
- 過ごしやすい
治安がいい
フィリピンは治安が悪いと思われがちですが、ターラックのような地方都市はそんなことはありません。
実際に現地に長く住んでいる人も、「ターラックで危険な目に遭ったという話は聞いたことがない」と言います。もちろん日本のように安全ではないので、油断することは避けたいのですが、フィリピンの中でもかなり治安がいいエリアだと言えます。
物価が安い
ターラックは物価が安いことも大きな魅力です。
ジプニー(乗り合いバス)は10ペソ(20円)~、トライシクル(三輪タクシー)30ペソ(60円)~と移動に関してはかなり安くなっています。
食費もかなり安く、屋台などを利用すれば1食30円~100円くらいで食べることができます。
(1ペソ=2円で計算しています。)
アメリカ人が多く、ネイティブ英語に触れられる
ターラックはかつてアメリカ軍の基地があったところで、その関係で今もアメリカ人がたくさん住んでいます。街の看板などにも英語表記が多く見られるほか、ネイティブ英語に触れる機会がたくさんあります。
語学学校のレッスンはマンツーマン型が多いため、学校でも日常生活でも英語力をUPできる最高の環境だと言えます。
ショッピングモールやレストランが充実している
地方都市ではありますが、大きなショッピングモールや映画館、カフェ、レストランなどがたくさんあります。ほとんどは街の中心部に集中していて、生活に不便を感じることはありません。
また、メニューやスーパーの表示も英語が多いので、ある程度の単語が読めれば困ることはないでしょう。
過ごしやすい
フィリピンは熱帯性気候で蒸し暑いのが特徴です。ターラックも年間平均気温は27℃ですが、木陰が多く、意外と心地よく過ごせます。また、朝夕は涼しく感じるほどで、気候の面でも過ごしやすいと言えるでしょう。
ターラック留学のデメリット
一方、ターラック留学のデメリットも知っておきましょう。
遊べる場所が少ない
ターラック市内や周辺にはキャンプ場などがある「ターラック・レクリエーショナル・パーク」や巨大なキリスト像がある「モナステリオ・デ・ターラック(Monasterio de Tarlac)」などの観光名所はありますが、娯楽施設はそれほど多くはありません。
渡航後しばらくはあちこち観光に行けますが、少しすると「遊ぶところがない」と感じるかも知れません。
ターラック留学を経験した人の中には「この機会に英語勉強に集中した」と語っていますが、本楽の目的である語学学習に集中するのが一番だと言えますね。
ターラック留学の費用はどれくらい?
物価が安いターラックですが、留学するには総額でどれくらいの費用がかかるのでしょうか。次の主な項目別に調べてみました。
- 渡航に関する費用
- 滞在費
- 生活費
- 学費
- その他諸費用
ターラック学の渡航に関する費用
渡航や入国に関して、次のような費用がかかります。
内訳 | 費用 |
---|---|
航空券 | 東京→マニラ (片道)2万円~4万円 マニラ→ターラック(バス)約400円前後 |
海外旅行保険 | 留学生賠償責任補償付き (3ヶ月)約35,000円~38,000円 |
ビザの申請費用(30日以上留学の場合) | 31日~59日までの場合、約3,400ペソ(6,800円) 60日~89日の場合、約8,200ペソ(16,400円) |
(1ペソ=2円で計算しています。為替相場の変動で日本円の金額が変わる可能性があります。)
飛行機はマニラまたはクラークへの直行便を利用
日本からターラックに行くには、次の2つの方法があります。(2019年7月現在)
- 日本からマニラまで飛行機で行き、マニラからターラックまでバスで行く方法
- 日本からクラークまで飛行機で行き、クラークからターラックまで車で行く方法
日本からマニラまでは東京(成田、羽田)、名古屋、大阪(関西空港)などから多くの便が出ています。ただ、マニラからターラックまではバスで約3時間ほどかかります。
バスの料金は170ペソ前後なので、日本円にすると340円程度です。(1ペソ=2円の場合)
一方、クラークからターラックまでは車で約30分と近いのですが、日本からクラークまでの直行便は関西空港、成田空港だけで便数もそれほど多くありません。
どのルートで行くか、費用はどれくらいか……をしっかり考えておく必要があります。
安全な地方都市ターラックでも油断は禁物!
フィリピンの首都マニラは大都市で、その分治安の悪化が心配ですが、ターラックは田舎の都市で比較的安全です。
とは言っても油断はできません。海外旅行保険は必ず加入しておきましょう。
クレジットカードに付帯されている海外旅行保険でもいいのですが、補償内容は十分とは言えません。
渡航期間や補償内容をよく確認して、別途海外旅行保険に加入されることをおすすめします。
フィリピン留学のビザ
フィリピン留学は、30日まではビザ不要で入国できますが、語学留学の場合は滞在日数が30日以内でも「特別就学許可証」(SSP(Special Study Permit」が必要になります。これはフィリピン到着後に申請します。
また、滞在が60日以上になる場合は外国人登録証の「ACR I-CARD(Alien Certificate of Registration Identity CARD)」も必要です。
これらの申請手続きは留学先の学校でやってくれますが、代行手数料などがかかります。詳しいことは留学先の学校、または留学エージェントに聞いてみましょう。
ターラック留学の滞在費+学費
ターラックの語学学校では学生寮を用意しているところが多く、料金も「学費+学生寮(滞在費)+食費」の合計金額で設定しています。
いくつかの学校の例をご紹介します。
CNE1の場合
CNE1は日本人が経営する語学学校で、生徒数は80名ですが、超初心者からIELTS対策、親子留学まで幅広く対応しています。
下記の表は学費・宿泊費、食費(土日祝を含む毎日3食)の合計です。
コース | 1週間 | 4週間 |
---|---|---|
6時間コース (マンツーマン4時間+グループレッスン2時間) |
なし | 4人部屋:139,000円 1人部屋:179,000円 |
8時間コース (マンツーマン6時間+義務自習2時間) |
4人部屋:47,700円 1人部屋:60,700円 |
4人部屋:149,000円 1人部屋:189,000円 |
(上記以外のコースや期間もあります。また、金額は変更になる場合があります。)
NMBSの場合
NMBSは韓国人が経営している語学学校で、3ヘクタールという広大な敷地に教室、学生寮、プール、サッカーグラウンドなどがあります。
こちらも食事込みの学生寮があり、学費はこれらを合わせた金額で設定されています。
日本語訳がついた教科書や先生との同室サポートなど日本人向けの配慮があるところがメリットです。
部屋 | 1週間の費用 | 4週間の費用 |
---|---|---|
1人部屋 | 6万円 | 16万円 |
2人部屋 | 52,000円 | 144,000円 |
3人部屋 | 48,000円 | 135,000円 |
4人部屋 | 44,000円 | 125,000円 |
ターラック留学で必要な生活費
上記の学校は学生寮で1日3食の食事が出ますが、食事がない学校や外食をする場合はその分の費用を計算して準備しておきましょう。
とは言っても物価が安いので、生活費全体はそれほどかからないと考えられます。
ターラック留学におすすめのエージェント
ターラックは住みやすく居心地がいい街なのですが、まだ留学に関する情報は少ないため、計画の段階で不安に感じる人が多いと思います。
そんな場合は留学エージェントに相談してみましょう。
School With
School Withはフィリピン情報に詳しい留学エージェントで、フィリピン以外にもアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなど各地の留学をサポートしています。
もちろんターラック留学のサポートも行っています。
代理店手数料は無料で学校選びや手続き、現地生活のアドバイスなどきめ細かく対応してくれます。
Global Dive
Global Diveは留学手数料無料で、各種代行やカウンセリング、サポートなどを行っています。
スタッフが実際に現地まで行って様子を調べているので、留学生の不安はかなり軽減されます。わからないことがあれば、どんどん質問してみましょう。
ターラック留学 まとめ
ターラックはルソン島にある地方都市で、マニラからはバスで約3時間、クラーク空港からは車で約30分という位置にあります。
広大なサトウキビ畑が広がるのどかな田舎街ですが、近年は留学先として人気が出ています。
その理由としては、熱帯性気候のフィリピンの中にあって比較的過ごしやすい気候であること、都会化されておらずゆったりとした時間が流れていること、一方で大型ショッピングセンターなどがあり生活の不便がないことなどがあげられます。
日本人は少ないのですが、アメリカ人の数が多く、いたるところで英語表示があり、語学習得にはおススメのところです。
ただ、現地情報が少ないという不安要素があるため、留学前にはエージェントに相談して準備を進めるといいでしょう。